2025.11.25
次世代のエネルギーとして期待が高まる水素。近年は、水素を使った燃料電池の利用先として、エネファームや水素自動車なども登場していますが、 水素は、石油やガスといった化石燃料に代わるエネルギーになるのでしょうか。水素のメリットや課題について紹介します。
水素は、電気を使って水から取り出す他、石油やガスといった化石燃料、メタノールなどのさまざまな資源から作ることができます。 また、現在でも、化学工場などにおいて水素を使用するプロセスがあるなど、すでに活用されているエネルギーであることも利点の1つです。
水素の原子記号はH2。酸素(O2)と結びつけて燃焼させても、水(H2O)しか発生しないことから、
環境にやさしいエネルギーとして注目されています。
こうしたメリットから、水素は環境にやさしく、日本国内で製造できるエネルギーとして、さらなる活用に期待が寄せられています。
現在、日本は一次エネルギーの8割以上を化石燃料の輸入に頼っています。エネルギー安全保障の観点からも、
国内におけるエネルギー自給率の向上が喫緊の課題となっています。
水素を作る方法にはさまざまありますが、国内でより多くの水素を使うために、水素の製造コストを引き下げなければなりません。 そのための方法を見極めるだけでなく、貯蔵や輸送の技術を整備することが必要です。 例えば、水素自動車が普及するには、車に水素を補充する「水素ステーション」が必要であり、こうしたインフラの整備も求められています。
前述した水素ステーションなどの整備には、法令や規制のあり方も深く関わっています。
例えば、水素ステーションにはスタッフが常駐しなければならないのか、在庫する水素に関する安全上のルールなどもあるでしょう。
新しいエネルギーである水素を安全に取り扱うためのこうした法体系の見直しも迫られています。
こうしたメリットや課題がある中で、少しずつですが水素の利用は拡大しています。
新しいエネルギーとして期待が寄せられる水素に、これからも注目していきます。