2025.03.25
ニュースや新聞などで「エネルギー基本計画」という言葉を聞いたことがある人もいるでしょう。今年は、国のエネルギー基本計画が改定されることが話題になっています。「エネルギー基本計画」とは何か、簡単に解説します。
エネルギー基本計画とは、日本のエネルギーに関する政策を中長期にわたって方向づけするための指針です。エネルギー基本計画は、安全性(Safety)を大前提として、安定供給(Energy Security)・経済効率(Economic Efficiency)・環境(Environment)といった3つの考え方を原則としています。これを「S+3E」の原則といいます。エネルギーは私たちの暮らしや経済活動に欠かせないものであると同時に、コストを抑えながら、環境への負荷も減らさなければなりません。大切にしなければならない価値がいくつもある中で、最適な政策をとっていくために、エネルギー基本計画は定期的な見直しが行われています。
今年2月には、第7次エネルギー基本計画が閣議決定されました。昨今の不安定な世界情勢を受け、経済安全保障を強固にするとともに、デジタル化などによる電気の消費量が増えることに対応していく重要性が指摘されています。また、地球温暖化の原因となる二酸化炭素(CO2)の削減を目指すことから、省エネや再生可能エネルギーを促進する考えも盛り込まれました。
こうした背景から、2040年度の電源構成(エネルギーミックス)では、太陽光や風力などの再生可能エネルギー電源を4〜5割程度、原子力発電を2割程度、火力発電を3〜4割程度とする見通しが示されました。あわせて現在の最終的なエネルギー消費量から10〜20%削減し、CO2排出量の削減割合を2013年度と比べ73%減らすこととしました。
エネルギー基本計画で示された政策の方向性は、国や自治体の施策に反映され、私たちの暮らしにも関わっていきます。具体的には、家電製品の省エネルギー性能がさらに高まったり、住宅への太陽光発電や蓄電池の導入が促進されたりすることが予想されます。断熱効果があり、エネルギー効率が高い住宅や建物の普及も広がるかもしれません。国のエネルギー政策の大きな流れを知ることで、少し先の未来を想像しやすくなるでしょう。