住宅用太陽光発電の来年度の買取単価がいくらになるのか、気になる人も多いでしょう。また、買取単価はこの先どうなるのか、今後の傾向も合わせて解説します。

25年度の住宅用太陽光は15円／kWh

2024年度の住宅用太陽光発電の買取単価は、1kWhあたり16円（税抜）でした。固定価格買取（FIT）制度の買取単価は毎年、少しずつ下がっていく傾向にあります。FIT制度は、太陽光発電が広く普及することを目指して、発電された電気を決まった単価で買い取ることで設備の導入を支援する制度。そのため、太陽光発電設備のコストが下がるに従って、買取単価が低くなるように設定されているのです。

こうした背景から、2025年度の住宅用太陽光発電の買取単価は15円（税抜）／kWhとなっています。企業向けの事業用太陽光発電では、規模や設置方法によって単価が異なりますが、8.9〜11.5円（税抜）／kWhとされています。

発電した電気を自分で使うのがトレンド

これまでの傾向の通り、FIT制度の今後の買取単価も下がっていくと予想されます。2026年度以降の単価はまだ発表されていませんが、過去3年の動きを見ると、毎年1円ずつ下落しています。

FIT買取単価が下がってきたことから、住宅用太陽光発電では、余剰売電を中心とした考え方から、発電した電気をなるべく使う考え方にシフトしています。最近は、電気代などの光熱費の値上がりが話題になることも増えています。発電した電気を多く使い、電力会社からの購入量を減らす方がコストメリットを出しやすくなっているのです。

非常用電源としての役割も

近年の太陽光発電には、停電時に非常用電源として使える機能が備わっています。これに蓄電池や電気自動車を組み合わせて使うことで、非常時でも安心して電気を使えるようになるでしょう。停電時でも明かりをつけたり、スマートフォンを充電できたりすると、大きな安心につながります。

毎年のように大きな台風や突然の豪雨が起きる今、太陽光発電や蓄電池は私たちの暮らしを支えるインフラとして重要性が高まっています。