2023.08.31
厳しい残暑が続いています。
今年の夏は体温に迫るほどの最高気温の日も多く、熱中症にならないようにするには、適切に冷房を使うことが大切です。
前回は「夏場の電気代が気になる」という人のために、エアコンの省エネ方法をご紹介しました。
今回は、引き続きキッチンでできる省エネについて解説していきます。ぜひ、無理のない省エネに取り組んでこの夏を乗り越えましょう。
キッチンで使う家電製品のうち、もっとも多くの電気を使うのが冷蔵庫です。
冷蔵庫は、家庭で使う1年間の電気の使用量の約14%を占めています。
電気をたくさん使う冷蔵庫ですが、逆に言えば、冷蔵庫の省エネに取り組むと効果が出やすいとも言えるでしょう。
まず、冷蔵庫の省エネで重要なことは「いかに庫内の温度を上げないようにするか」です。
庫内の温度を上げないようにするには、開け閉めの時間を短くし、回数も最小限に抑えるのがポイント。
そのためには、庫内をすっきり整理整頓しておくことが大切です。
また、庫内の冷気の吹き出し口にものをおくと、冷気が庫内に行き渡りにくくなり、余計な電気を使ってしまいます。
冷気の吹き出し口は庫内の奥にあるため、その付近にはなるべくものを置かずに冷気の通り道を作ってあげるようにしましょう。
最近は、冷蔵庫の省エネ性能が上がっています。
例えば、年間の電気の使用量を比べると、10年前の冷蔵庫と最新のものとでは半分ほどに減っています。
つまり、冷蔵庫を新しいものに買い換えるだけで、毎月の電気代が安くなるということ。
「そろそろ冷蔵庫の買い替えを検討している」という人は、早めの買い替えをおすすめします。
キッチンに欠かせない家電製品の一つが電子レンジ。
近年は、使用していないときに自動的に電源を切って待機電力をゼロにする省エネタイプの電子レンジが増えています。
調理の際の野菜の下ごしらえなどに電子レンジを使うと、大幅な省エネにつながります。
特に、カボチャやジャガイモ、サトイモなどは水から茹でるより電子レンジを使って火を通すのがおすすめ。
水を沸騰させるよりキッチンも暑くならないため、夏場でも快適にお料理をすることができるでしょう。
炊飯器の省エネのポイントは、なるべく長時間の保温をしないこと。
保温する場合は4時間までが目安です。
4時間を超える場合は、冷凍庫に保存して食べるときに温め直す方が省エネで、美味しく食べることができます。
また、炊飯器を使わないときは必ずコンセントから抜くようにしましょう。
炊飯器は使っていないときもモニターの時刻表示などで電気を消費します。
使い終わったらコンセントを抜くことを習慣化すれば、こうした待機電力を抑えることができます。
2回にわたってお届けしてきた夏の省エネシリーズ。エアコンとキッチンの省エネについて詳しく解説しました。
大切なことは、無理のない省エネを長く続けること。
省エネというと「暑さや不便を我慢して行うもの」というイメージをお持ちの方もいるかもしれません。
しかし、それでは長く続けることは難しく、体調を崩してしまっては意味がありません。
上手な省エネを無理なく続けて、この夏をエコで元気に乗り越えられるよう心がけましょう。
制作:山下幸恵(office SOTO)